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水辺を創造する時代へ


国土交通省の方にお誘いをいただいたので,ミズベリングジャパン会議(渋谷ヒカリエホール)に行ってきました.

ミズベリングとは? http://mizbering.jp/

ミズベリングは国土交通省が「まちづくりと一体となった水辺づくりの推進」として打ち出したもので,従来の既成概念などを取り払って,水辺の利活用を推進する起爆剤的な政策.

国をあげて柔軟に水辺の可能性を考える時代に入ったのは本当に驚くべきことで,本気で日本の水辺を変えようとしている河川管理者の人達の柔軟で斬新な発想にただただすごいと思う.

大手広告代理店が入っているだけにWEB,会場のレイアウト,進行,BGM,グッズなど色んな物がおしゃれ.演出がすごい.

わくわくしたけれども一方でアナログ人間な私にはまぶしすぎました(笑)

私も川を活かしたまちづくりを長崎の田舎の川や福岡の弱り切った都市河川で取り組んでいますが,ミズベリングのようなかっこいいものではなく,田舎のおじさん達が口にする「水辺からのまちおこし」っていうほうがしっくりくる.

ちょっとだけ気になったのは,普段みる川で活動する方々の姿をほとんどみなかったこと.今日来られている方は水辺をビジネスチャンスに捉えているディベロッパー関係など企業人が大半を占めているように感じました.

それ自体は水辺に活力を与える素晴らしい政策で,どんどん推進すべきと思いました.

今は国が旗降り役になって,素晴らしい空気がどんどん生成されているけれども,例えばこれが5年後,事業として終わりが来た時(予算がつかなくなったとき)に今日この会場にいた人のどれだけが水辺を今までと変わりなく愛でているだろうかと.被り物をかぶって表れたイベント会社のお兄さんたちが5年後も同じような格好をして水辺を楽しませてくれるだろうか.

その時こそがこの国をあげた大社会実験の成果がどうであったかが目に見える時であろうと思う.

今日,いつも川の行事で見る川活動の人達をあまり見なかったのはもしかするとどこか敷居が高いと思っているのか,あるいはいつも川を視ている人達から視ると今までの自分達の川の魅力を伝えるやり方じゃ足りないのかなと思っていて,少し遠慮しているのかもしれない.

河川行政の他の施策の河川協力団体制度ともどう結びつきいていくのかも非常に気になる.

他の省庁関連のまちづくり事業計画に関わった際,水辺を活かしたまちづくりだけではまちなか再生計画(地方活性化)にはならないと意見を言われたことがある.

まちなか再生は拠点整備,居住整備,住環境整備(ここは水辺を活用できる)がそろってはじめてまちが活性化するという意見でした.

なるほど,河川関係者以外は地域活性化に対する水辺の可能性はこんな風に物事が見えているのかと,これはこれで勉強になった.

なにはともあれ,本日新たな規制緩和(占用許可を3年から10年へ延長)も発表されたり,斬新なアイデアがたくさん紹介されたりと純粋に楽しいミズベリングジャパンでした.

水辺を様々な関係主体が創造する時代.

日本中,どこにでも流れている川という線的な資源を使い,まちはどのように変わっていくのか,川系男子も一緒に水辺を楽しみながら見守っていきたい.

※個人的にはミズベリング●●川会議と全国各地の襷をかけたおじさん達がトイレでずらりとならんで用を足しているのがなんともツボでした.(※写真はイメージです)


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